第37回日本Shock学会学術集会

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会長挨拶

第37回日本Shock学会学術集会
会長 西田 修
藤田医科大学医学部 麻酔・侵襲制御医学講座 主任教授
藤田医科大学病院 集中治療部 部長

 第37回日本Shock学会学術集会を、2023年8月18日(金曜日)、19日(土曜日)に「ウインクあいち」にて、開催させて頂くことになりました。歴史と伝統のある本会の会長を拝命し、大変光栄であるとともに、身の引き締まる思いです。COVID-19は5類に引き下げられましたが、引き続き感染対策に配慮しながら、現地開催とさせていただきます。
 本学会は、臨床医学と基礎医学の研究者がともに参加される侵襲学をベースとする学会です。侵襲による生体で生じる様々な反応、生体防御の範囲を超えて生じる臓器障害、そして集中治療後症候群などの長引く病態、これら生体で起きている様々な現象やそのメカニズムの解明が進みつつあります。これら重症病態の理解に立脚した管理と治療法を模索し、明日の臨床につなげていく必要があります。このため、今回のテーマは、「明日の侵襲とショックを科学する」とさせていただきました。
 シンポジウムは2つ企画し一部公募としました。シンポジウム1は、「敗血症:明日の定義と診断を科学する」、シンポジウム2は、「侵襲とショックから明日のCritical care nutritionを科学する」です。ともに、新しい侵襲学の観点から、明日の臨床を考える企画です。教育講演として、ファインスタイン医学研究所から近畿大学の教授に着任された、篠崎 広一郎 先生に、「心停止蘇生後における全身性の虚血再灌流がもたらすミトコンドリア機能異常と炎症反応」のご講演を賜ります。特別講演として、防衛医科大学校の木下 学 先生に、NHKでも取り上げられ話題を集めている、臨床応用が現実となりつつある「人工血液」に関するご講演を賜ります。さらに、COVID-19で、国民の関心が高まった「ワクチンとその安全性」に関するお話しを「ワクチンサイエンス」の第一人者であられる、東京大学医科学研究所の石井 健 先生に招請講演としてお願いしました。海外からは、John A. Kellum先生に、「Sepsis Phenotypes」、Claudio Ronco先生に、「Sequential Extracorporeal Therapy in Sepsis」のご講演を賜ります。その他にも、多くの講演・企画を用意しました。
 一般演題に関しましても、お陰様で基礎・臨床ともに素晴らしい演題を沢山ご応募いただき、会長賞選考演題のノミネーションに大変苦慮いたしました。結果的に例年よりも多くの演題からなる会長賞選考セッションとなりました。是非ともこちらの会場にもお越しいただき最新の研究成果をご確認ください。例年同様、会長賞受賞者には、2024年の米国Shock学会の参加費が免除され発表の権利が与えられます。8月の名古屋の「暑さ」に負けない「熱い」ディスカッションを交わしながら、「明日の侵襲とショックを科学する」をテーマに繰り広げられるアカデミックなひと時を、ご堪能いただければ幸いです。

2023年6月吉日

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